地域農業のEひと 森治久(もりはるひさ)さん
美浜館名物『かぶらのはさ掛け』に協力
風物詩として
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自分の意思でほとんど全てを管理できるのが、農業の魅力でもあり、厳しいところですよね。
日々実感する農業の厳しさ
55歳の時に会社を退職し、農業大学校を経て就農しました。滋賀県の伝統野菜「万木かぶ」の生産・加工や、堆肥の発酵熱を利用する踏み込み温床での育苗と少量土壌培地耕という県独自の養液栽培システムを組み合わせたトマト栽培を中心に行っています。
農業、特に野菜の生育管理はとても難しいなぁと思います。天候に左右される部分もあるため、9年目になる今でも自分の中で完璧という年はありませんでした。より良いものを作るため、毎年試行錯誤を繰り返しています。
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鮮やかな紅色をした滋賀県の伝統野菜「万木かぶ」
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従兄弟の田中さんとカブをはさに掛ける森さん(写真左)
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完成した美浜名物『かぶらのはさ掛け』
毎年11月から12月にかけて、美浜館敷地内にて干しています。
『かぶらのはさ掛け』に協力
咋年から、彦根市石寺町の直売所「美浜館」に設置される『かぶらのはさ掛け』に使うカブを提供しています。私がこれまでカブを干していた場所と美浜館を比べると、美浜館の方が圧倒的によく乾いたことにおどろいきました。やはり琵琶湖岸から吹く風が良質なのだと思い、自然・環境の偉大さを実感しました。美浜館で行う『かぶらのはさ掛け』は大変見応えがあるため、ぜひとも今後も風物詩として継続して取り組んでいけるよう、供給量を増やすなどして協力を続けたいと思っています。
これからの目標
農業だけに限らず生きていく上で大切なのは、変化を恐れず常に上を目指して取り組むことです。私が独自で行う直売所でも、ディスプレイを通じて接客する「リモート販売」を近々予定しています。うまくいくかどうかは未知数ですが、地域の話題の一つにでもなれたらと挑戦することを決めました。
あと10年で現役で、地域農業の維持・発展に役立ちたいと思っています。前へ進むことをやめてしまったら、そこで終わり!これからも頑張ります。
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愛荘町沖(あいしょうちょうおき)
森 治久(もり・はるひさ)さん(64)
■主な生産作物(令和2年度)
水稲 2ha/カブ 20a/トマト 20a/その他野菜